ふくろうの郷で働くようになってから学んだことは本当にたくさんありますが、今日はその中でも「車椅子」について書いてみたいと思います。
正直、それまでは“車椅子”といえば、後ろのタイヤが大きくて押すタイプ──いわゆるオーソドックスなものしか知りませんでした。
でも、実際の現場では、背もたれの角度が調整できたり、フットレストやアームレストが可動式だったりと、驚くほど多機能な車椅子があるんです!
特別養護老人ホームでは、自立歩行が難しい方の方が多く、車椅子の“機能”そのものが、本人にとってもスタッフにとっても、大きな負担軽減につながります。
「移乗(いじょう)」という言葉も、ここで初めて知りました。
ベッドから車椅子へ移る動作ひとつとっても、スライドボードを使ったり、受け側の車椅子の形状が合っていなければ介助が難しかったりと、本当に繊細な配慮が求められる世界です。
もちろん一番大事なのは介護員さんの“技術”ですが、使う道具――つまり介護用品の重要性も、身をもって実感しています。

そんな中、最近とある職員さんから「これ全部このタイプでもいいくらいです!」と言われたのが、フルリクライニング車椅子。
背もたれも脚部もフラットにできて、座るというより“横になれる”レベル。まさに“移乗しやすい・疲れにくい・安全性も高い”三拍子そろった優れものです。
……ただ、定価はなんと20万円オーバー。さすがに新品は難しい(涙)。
ということで、中標津の介護用品業者さんに無理を言って、中古品を探していただきました。
レンタル制度が使えない特別養護老人ホームでは、介護用品はすべて購入なのです(これ、なんとかなりませんかね…)。
今回は1台のみの導入でしたが、それでも現場の負担がぐっと軽くなった実感があります。
これからも、もし使わなくなったフルリクライニング車椅子があれば、喜んで受け入れさせていただきますので、お心当たりのある方はぜひ(笑)。
ふくろうの郷のすべての車椅子がフルリクライニング化される日を夢見ながら──
本日のブログはこのへんで。
ありがとうございました!